この人に会いたい!
インタビュー

株式会社さかえ屋 齋藤 隼さん

株式会社さかえ屋
齋藤 隼さん

「お菓子で笑顔を届け、楽しくなるきっかけを作りたい」
弊社の地元では知らない人はいない、というカステラ屋の「さかえ屋」さん。実は関東の多くのスーパーでも形を変えて販売されているとのこと。今回は、さかえ屋の齋藤隼さんにお話をうかがってきました。

家族経営の脱却と意識改革

入社は東日本大震災直後の2011年。新しく建てた工場も被害で一時休止。
売上自体も下がっていました。そのような中、まずは現場を知るために、さかえ屋の根幹である種場(タネバ:カステラの生地作りをするところ)で1年間ひたすら生地作りをしました。少しでも早く1人前になりたいという強い気持ちが強く、ものすごい集中して研究に取り組みました。
余談ですが、当時社内忘年会の余興で行われていた「天下一武道会(カステラ品評会)」では、わたしの作品が第1回大会は優勝。
もちろん名前は伏せてあるので忖度なしに、です(笑)。その後はカステラの売り込みに走りましたが、当時はまだまだ家族経営の組織がぬぐい取れておらず、社内の連携を図るには不十分なところもあり、1人1人で行う作業が多く、属人的なことが多かったです。創業者の祖父は生粋の洋菓子職人。
さかえ屋の味は祖父が築いたのですが、そこに営業はなく、「おいしければ売れる」という考えでした。その後、営業もするようになりましたがカステラ作りの掛け持ちで、営業部という正式な部署は確立されていなかったため、わたしが着手したのは、手探りながらも組織図を作り、会社の内部改造を行うことでした。
それぞれにポジションを任せることで、少しずつ社員の意識も責任感も変化していきました。

大規模な小売店展開へのチャレンジ

営業として最初の目標にしていたのが、直営店舗以外でのカステラ販売です。
最近は多くのスーパーマーケットがプライベートブランドを持っています。そこで、そのスーパーマーケットの卵や牛乳を使ってカステラを作り、オリジナル商品として販売していただきました。
つまり自社商品が材料としても売れ、我が社はカステラを販売してもらえる。お客さまは、さかえ屋店舗でも販売をしていないオリジナル商品をお近くのスーパーマーケットで購入することができる。まさに三方満足の形です。ただ、それには乗り越えなくてはならない手順やルールがたくさんありました。
特に品質管理については、従来のさかえ屋の管理規定だけでは足りず、提携先に厳しくご指導いただきました。組織改造中で、素人のわたしにない知識を「共同開発」という前向きな目標のためにプロから指導をしてもらえたのはたいへんありがたかった。
課題をクリアし、共に商品開発をしていただいたおかげで、数多くの関東圏内のスーパーマーケットでさかえ屋のカステラを販売していただくまでになりました。このようにたくさんの壁とやるべきことが山積みで、最初は凹むこともありました。でも「なぜ自分が?」と考えた時点で前に進むことを止めてしまうわけです。
「解釈は無数」という言葉がありますが、捉え方一つで明日の行動が変わるなら、ポジティブに受け止めたほうがいいんじゃないか、そうすれば必ず自分の成長に繋がる。そう思って常に行動しています。
そんなわたしのポジティブ思考は、周囲のおかげです。小さい頃から両親には褒められて育ったので「やればできる、頑張ったらできる」という成功体験が積まれていきました。また、わたしの過ちをしっかり指摘をしてくれる友達にも恵まれました。その時は腹が立つんですけど(笑)。会社でも役職関係なくみんなが意見を言い合って動いてくれる。
ほんとうに周囲の人たちおかげで、ポジティブに考えて進んでいけるんです。

この先の目標は

会社の理念にもあるように、卵を使ったお菓子で幸せと笑顔を届けたい、増やしたいと思っています。
さかえ屋の商品が人々が楽しくなるきっかけとなるように様々な活動をしていく予定です。ぜひさかえ屋にご注目ください!

齋藤 隼(さいとう しゅん)
創業者の祖父が他界した後、父親である社長と夜通し語り合い、さかえ屋の歴史や想い、その重みを知り家業の存続を決意。当時勤めていた会社の上司に相談し、誠意をもって引継ぎを行い入社。現在は専務取締役。
株式会社 さかえ屋
https://kasutera.net/


2022/3/25発行

インタビュアー: もりあやこ

常にポジティブに笑顔で話をしてくださった齋藤さん。「解釈は無数」という言葉にドキっとしました。どうせなら楽しくなりたいですよね。帰りは自宅にカステラをお土産に買って帰りましたが、息子に全て食べられてしまいました(笑)。



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